歯の健康を見直そう
健康な歯は、健康な体を作り、若々しさを保つためにもとても大切です。
健康な美しい歯を維持するためには、日常のケアを怠らないことが重要です。歯を大切にすることは、自分自身への投資とも言えるでしょう。
しかし、オーラルケア※1の重要性を理解していない人は意外と多く、中には間違った方法でブラッシングしている人も・・・。
今回は、オーラルケアの見直しを行い、日々の正しいケア方法を学んでいきましょう。
※1 口腔衛生。虫歯や歯周病を予防するために、歯と口内を清潔に保つこと。
歯の本数は
通常、人間の歯は親知らずを除いて28本とされていますが、年齢を重ねるにつれて、これらの歯の数も徐々に減少していきます。
歯には種類があり、形状、大きさ、そして役割が異なります。
切歯(前歯)8本 / 犬歯(キバ)4本 / 小臼歯(前臼歯)8本 / 大臼歯(奥歯)8本
加齢で歯が減少するのか
歯の減少は老化が直接の原因ではなく、虫歯や歯周病が主な原因でした。歯周病を簡単に説明すると、歯を支える歯茎と骨の組織が壊される病気です。歯を支えている土台が病気にかかれば、最悪の場合歯が抜け落ちてしまいます。
年を重ねると歯周病のリスクが増加しますが、定期的な歯科検診や適切な口内ケアで予防することは可能です。
また、顎の骨の減少や薬の副作用など、他の要因も歯の減少に影響を与えることがあります。
歯周病を防ごう
歯と歯茎の間の溝は「歯周ポケット」と呼ばれます。健康な状態では、歯周ポケットの深さは通常3mm以内です。しかし、日常の歯磨きが不十分だと、歯周ポケットに細菌を含む歯垢や歯石などの汚れが蓄積し、これらの細菌が毒素を生成することで歯肉が腫れ、歯から離れてしまうことがあります。歯周ポケットの深さが4mmを超えると、歯周病と診断されることになります。
歯周ポケットの形成は、その内部で歯周病を引き起こす細菌が増殖しやすくなるため、歯肉に炎症をもたらし、最終的には歯を支える歯槽骨を含む組織を破壊することにつながります。
歯を支える組織の後退が進むと、歯が揺れたり、最終的には抜け落ちることもあります。
歯周病の原因は?
プラーク
不十分な歯磨きによりプラークが蓄積し、歯と歯茎の境界で細菌が増殖することがあります。これが進行すると、歯肉や歯を支える骨に炎症が起こり、腫れや出血が生じることがあります。
プラークには、虫歯や歯周病を引き起こす様々な種類の菌が豊富に含まれています。
プラークは、虫歯や歯周病の原因だけではなく、放置すれば唾液から肺炎を引き起こすリスクや、全身の様々な病気の悪化に繋がることもあります。気を付けなければなりませんね。
※1 デンタルプラーク(dental plaque)。 歯垢・歯石
詰め物やかぶせ物 嚙み合わせ
噛み合わせの問題や、詰め物や被せ物が適切でない場合、それが歯周病を引き起こす原因の一つになることがあります。噛み合わせの問題はクリニックで適切な治療を受けることをおすすめします。また、詰め物やかぶせ物も、定期健診で確認することが大事ですね。
生活習慣や基礎疾患
歯周病に罹患しやすい要因には、不適切な生活習慣や基礎疾患が含まれます。
喫煙、食事の内容、ストレスなどが歯周病のリスクを高めることが知られており、糖尿病などの疾患がある場合は歯周病が進行しやすいとされています。
唾液分泌の低下
唾液分泌の低下による口腔乾燥は、プラーク内の歯周病原因菌の増加につながり、結果的に歯周病のリスクを高めることになります。
女性の方がなりやすい理由
女性ホルモンの分泌は、プラーク中の細菌と密接に関連しています。特に月経前はホルモンバランスの変動が明らかで、その結果として歯肉の腫れや炎症が起こりやすくなると言われています。
女性が自身の口腔衛生を管理する上で、ホルモンバランスを整えることも重要といえそうです。
オーラルケア習慣
女性のオーラルケア習慣に焦点を当て、その重要性と実践方法を見ていきましょう。毎日のケアが私たちの健康に及ぼす影響は、非常に大きいものです。
女性のオーラルケア
唾液を促す
唾液は、口内の汚れを除去し、口臭や虫歯、歯周病を引き起こす細菌の増殖を防ぐ役割を果たします。そのため、唾液の分泌を促してあげましょう。方法としては…
- 水分補給をしっかりする
- 食事はよく噛んで食べる
- 舌を意識的に動かしてあげる
- おしゃべりをする
- ガムを噛む
- 唾液腺を押す(耳下腺(じかせん)/ 舌下腺(ぜっかせん)/ 顎下腺(がっかせん)
セルフケアを充実させる
歯ブラシだけという方、オーラルケアの見直しが必要です。
正しく丁寧な歯磨きに加えて、糸ようじ、フロス、口腔洗浄機の使用により、口内をさらに清潔に保つことができます。
免疫力を高める
免疫システムの機能が低下すると、細菌への免疫反応が弱くなります。これにより、歯周病を引き起こす細菌が歯垢を栄養源として増殖し、歯周病の進行リスクが高くなるのです。
免疫力を高めるには、良質な睡眠をとり、活動と休息のバランスを保ち、ストレスをためないなど、規則正しい生活を心がけることが大切。
自分でできる予防とは…
まず、歯周病を防ぐためには、自宅でのケアが非常に重要といえます。また、軽度の歯周病の症状は、歯科クリニックでの定期的なクリーニングと、自宅でのケアの両立により改善が見込まれます。
正しいブラッシングの方法は、歯科クリニックで指導を受けることもできます。毎日正しいブラッシングを実践して、プラークの蓄積を防ぐことが大切です。
オーラルケアを大切に
日本では30歳以上の成人の約80%が何らかの形で歯周病を経験しているそうで、やはり早期発見と適切な治療が重要です。
わたしも口腔内は自信がないため、半年に1度は必ず歯医者さんで定期健診とメンテナンスを受けています。内容は歯の汚れと歯石除去、虫歯や歯周病のチェックをしてもらいます。そのおかげで、なんとか歯周病にならずにすんでいます。
歯周病の予防には、正しい歯磨きの方法を実践し、定期的な歯科検診を受けることが推奨されていますので、正しいオーラルケアで歯の健康を保ちましょう。
参考:歯周病 | Teeths | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
歯周病とはどんな病気? ~歯肉に炎症を起こしたり、歯を支える組織が壊れたりする~ | メディカルノート (medicalnote.jp)
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